学校の上履き問題

2024年3月8日 カテゴリー:靴・インソール関連

もうすぐ、新学期ですね!
新一年生も、新学年に進級される方も、上履きの準備はもうお済みになりましたか?

まだの方も、もう用意されてる方もぜひご一読頂きたい内容です!

現在、日本ではいまだ多くの学校で昔ながらの指定の上履きを履いてると聞きます
基本的に靴は0.5cm刻みで各メーカーより出ていますが、上履きに関しては未だ、1cm刻みのものもあり、「すぐに大きくなるから」と大きめのものを選ぶ傾向にあります

いわゆる昔ながらの上履きは
❶人それぞれ、足幅も甲の高さも、指の長さも違うのに、みんな同じ形であること

❷足の甲にくる押さえのゴムだけでは足にフィットせず、足の甲も、踵もゆるゆる
 調整具もないので歩いてるとブカブカしてしまい、歩き方がおかしくなる

❸踵の支え(ヒールカップ)がないので、足首が安定しない(距腿関節、距骨下関節)
その結果、足元からの上行性の運動連鎖で膝、股関節、腰や首など背骨にまで悪影響が及ぶ

❹シャンク機能がなく靴底がどこでも捻じれて折り曲がるふにゃふにゃゴムソールなので、関節の柔らかい子供の足だと形状が崩れやすくアーチの低下の原因になる

以上の問題が考えられます…

小学校で上履きを履いてる時間を考えると
一日6時間×週5日×6年間と単純計算で考えても、子供の身体に与える影響は大です

また防災面でも心配な面があります
❶靴がゆるいと走ると脱げそうになる
❷階段がうまく降りれない
❸靴底が薄いのでガラス片などが刺さる
❹雨が降っていた場合の防水性ゼロ

災害時には当然靴を履き替える時間はありません
上履きのまま避難してそのまま安全に避難し続けられるかと考えると心配です😱
逃げてる途中で靴が脱げて、取りに戻ろうとしたことで逃げ遅れて…
なんてことになると取り返しが付きません
2次災害に遭わせない靴を履かせるのも大人たちの責任だと考えます
上履き問題を深掘りしていくと、生死を分ける話にまで発展してしまいました💦


理想的な靴とは
①自分の足の形に合っている
②踵(ヒールカップ)がしっかりしている
③靴底が柔らか過ぎず、簡単に捻じれない
④親指の付け根(MTP関節)でだけ曲がる
⑤ひも靴で締め加減を調整できる(最低でもマジックテープ)

そして、
自分に合った靴を履くメリットは
①歩きやすい 動きやすい
②足のアーチが正しく発達する
③スムースな運動神経の発達
④足裏を刺激することで体幹筋にスイッチが入りやすい
 →姿勢が良くなる
 →勉強への集中力が高まる
  ↑↑
 親御さんも先生もココが一番嬉しい!?

そんなわけで、上履きを改善していくことは大きなメリットがあるのですが、
学校によっては「指定靴」という、大きな壁があります

臨床で扁平足からくるトラブルは多く見られますが、長い時間使用している上履きを変える、というのは問題解決の大きなウエイトを占めます
診断書があれば学校の先生と相談の上、指定靴以外の使用の許可も下りると聞きます(整骨院では施術証明書が発行できます)

白い靴であれば、なんでもオッケー、くらいの指定であれば、アシックス・ミズノさんから比較的安価で質の良い靴が出ています

こういった情報を発信して、今後もっと靴の重要性、足育の重要性が広まり、学校の上履きに関して、寛容になる動きが出てくることを切に願っています!

当院では症状に対する施術だけでなく、足の分析を通して、靴のご提案や、インソールの作成を行っております

気になることがあればお気軽にご相談ください(^^)

院長